チャイコフスキー「ロメオとジュリエット」モーツァルト「ピアノソナタ」をここまで聴いてきて、
クラシックの魅力が「想像力」「ドラマ性」「起承転結」にあるのが、少しづつ分かってきて、
「聴き方」みたいなものがちょっとは理解できるようになってきた。
モーツァルト「ピアノソナタ」の「転」は2分6秒の「タラタラ・・・」の部分だね。
一気に「転」に変わるが軽妙に自然にブリッジしていく。
一方でチャイコフスキーの「転」は「かわりまっせ!」と重々しく強調してくる感じ。
ドラマをどういう風に構成していくのかが、それぞれの曲で特徴がある。
「転」の究極が、ベートーヴェンの「交響曲第9番」。いわゆる「ダイク」ってやつとの事。
クライマックスのメロディは、誰もが知る通称「喜びの歌」。
年の瀬ってやつ。
この曲って何か知らんけど、日本でやたら人気のある有名な曲ってことで、ヨーロッパ諸国ではそれほどでもないんだってね。しかもこの曲ベートーヴェンが耳が聞こえなくなってから作ってるから、曲のあちこちに「どうやって演奏するの?」という不可解な部分もあるとの事。
この曲70分もある大作だけど、「転」の傑作で、強烈な「ハッピーエンド」曲。
最初の40分は「苦しみ」「闘争」「慰め」「憧れ」とか人間の本質的内面の葛藤を表現した後に
突如「おお友よ!」のあと、あの、おなじみにノーテンキにも聞こえる大合唱が始まる。
確かに、現代のどんな音楽もあるテーマにそって曲は作られるけど、こんなにも激しく「転」が
くるのはあまりないかも。(植木等の「ハイそれまでヨ」ぐらいしか思いつかん)
第九の「転」。一週間かけて堪能してみる。
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