MBA講義-起業論❺-ビジネスチャンスを捉える-

MBA講義で学んだ事を書き記す「起業論」シリーズ5回目。
今回は「ビジネスチャンスを捉える」の回。

「起業」するのに「どんなビジネスがいいの？」「どんなタイミングがいいの？」って話。
先回までの講義で「起業って何？（新しい技術や革新的アイディアで）」とか「起業に向いてる人の資質（情熱とか冷静さとか）」とか書いたけど、じゃあ実際どんなビジネスがいいのかな？

まず、考えなきゃいけないのは、「多くのビジネスは大企業が押さえている」って事を謙虚に見つめる事はわすれちゃいけない。だから、チャンスというのは、
●経済や社会が変わる時
●革新的テクノロジーやアイディアが生まれた時
●法律改正や規制緩和があった時
●日常の生活で不便が生じてきた時
●既存の市場環境を見直し、不具合を再構築する
この５つに大別され、それぞれのチャンスについて、情報のアンテナを張り巡らせて、変化に対応するビジネスを構築する事にある。

一つ目の「経済や社会が変わる時」ってのは、例えば「日本の人口減が顕在化してきて、労働力不足がはっきりしているのだから、サービス業を中心に労働力確保は市場命題になるので『人材派遣業』や『海外人材派遣』などのビジネスは今後もビジネスチャンスが広がる」とか「環境問題の地球的課題は今後もっと注目されてくるから『リサイクル事業』や『食料確保』『クリーンエネルギー・資源確保』は今後もビジネスとして伸びるし、参入のチャンスが広がっている」とかいう考え方。

二つ目の「革新的テクノロジーやアイディアが生まれた時」ってのは、インターネットの発明が直近は最大だけど、それに付随したプロバイターのサービスやその教育関連のビジネスは確実に広がる。いまいまで、いうとAIの技術は今後確実にすべての産業を巻き込んでいくから、参入機会がというのは無限に広がっている、とかいう考え方。

三つ目の「法律の改正や規制緩和」は、例えば「介護保険制度」が施行されて多くの介護ビジネスが生まれたり、教育改革で「株式会社大学」ができたりとか、もうすぐとか思うけど「生産緑地法」の改正とか「タクシー規制緩和（白タクを認めていく方向？）」とか法規制が変わる時にもたくさんのビジネスチャンスが生まれる。

四つ目の「日常の生活で不便が生じてきた時」てのは、もう考えだすと無限にあるけど、象徴的にいうと「24時間コンビニビジネス」とか「過疎地における宅配ビジネス」「都心部の保育園ビジネス」とかは、人の生活の不便を捉えて拡大してきたビジネス。

五つ目の「既存の市場環境を見直し、不具合を再構築する」ってのはビジネスの王道だけど、既存企業が実施する時もあるけど、既存企業が注目していないニッチ（隙間）の市場に参入していくというベンチャー企業ならではのやり方の事。例えば日本におけるハラル食品（イスラム教の方のための食べ物）だったり、最近でいえば障害者の方のためのスポーツ施設だったりとかがあるかな。

いづれにしても、ほとんどのビジネスチャンスは不確実性が高いしリスクが伴うけど、
そのビジネスは
「とるべきリスクに値する、努力するのに値する、社会の発展に貢献するビジネスなのか？」
っていう「志」「ビジョン」に沿って考えなきゃいけないって事。
もし、それが、先回の孫正義さんのいうように、一生をかけて、やるべきだ！って思えれば、もう動いた方が良い。

ただ、始めるにあたっては、
①事業内容
②関連トレンド（市場）
③対象市場セグメント（誰を相手に商売するの？）
④障害と参入障壁
⑤競合他社状況
⑥自社の競合優位性
⑦ビジネスモデルのタイプ←ここに新しさがだいたいの場合は必要。
（どのような流れでお客さんがサービスを知って受けてどのタイミングで利益がでるようになるのか）
⑧対象セグメント（人）の詳細なデータ（仮説）
⑨どのタイミングで事業をスタートするか（←参入のタイミングは「起業」においては凄く重要）
を熟考して始めなきゃいけない。

次回は上記の９つの考えやポイントについて記載していきます。

少し硬くなっちゃったけど、結局の所は、
「まず情熱ありき」次に「どんな点を気をつけなきゃいけないか」だから、日々できる事は「社会の変化に目を凝らして、どんな時も、ビジネスにするには？って事をかんがえながら、『本当に自分のしたい事』をみつける」事なのかなと思います。
まぁ、何にしろ、誰かの何かの役に立つって事だけは忘れちゃいけないよっ。って事で。